天国と地獄
 

2022年2月21日更新

第192回 食の思い出<健康食①>

「食の思い出」シリーズの6回目は、「健康食」についてお話したいと思います。
現在、私は徹底して無農薬やオーガニックのものしか食べないようにしているのですが、
その話をしていきたいと思います。

「健康食」とは、「安全な食材を使った身体に良い食事」という意味です。
中国には昔から、「医食同源」(医術と食べることは同じ)という言葉があります。
病気になってから薬を飲むのではなく、
日頃から体に良い物を食べて健康を保つべきだということです。
今でも最高級の中華料理、特に広東料理には身体に良いとされるアワビやふかひれ、
ツバメの巣などを使った料理があります。

私がシンガポールでよく食べる中華料理に
「佛跳牆(フォーティャオチャン)」という名前のスープがあります。
このスープの名前は、「お坊さんが塀を乗り越えても食べたい」という意味で、
中にはナマコやシイタケ、キノコ、フカヒレ、アワビなど
数十種類の乾物を主体とする高級食材が入っているのです。
調味料類は一切入っておらず、すべて食材から出るだしのみの味付けです。
食べ慣れればすごく美味しく、まさに「医食同源」を実感できます。

現在、中国は世界中にさまざまな迷惑をかけていることから
私は好きな国とは言えないのですが、中国の歴史はすごいですね。
「中国5000年の歴史」と言われますが、日本と比べればそのすごさがよくわかります。
「魏志倭人伝」の中に(日本の)卑弥呼のことが出てきますが、あれは三国志の時代ですね。
漢の最後、国が乱れた時に「魏」「蜀」「呉」という3つの国が登場し、
そのうちの曹操がいた「魏」に卑弥呼の話が出てきます。
時代で言えば紀元後200年位ですが、日本にはまだ文明らしい文明がなかった時代に
中国にはこのような立派な書物が残せるような優れた文明があったのです。
その点では、中国(人)は恐るべき民族であり、恐るべき国家だと思います。

それはさておき、以前のコラムでもお話ししたかもしれませんが、
高校2年の時に行きつけの本屋で、たまたま公害(今は環境汚染という言い方をしますが)
に関する本を見つけました。
それを読んだ私は、大変な衝撃を受けました。
日本だけでなく、世界中で空気や水、食べ物、
さらには人間の身体までも汚染されていることを改めて知ったのです。
その本を読んだことで、私はなるべく体に良いものを食べようと思ったものです。

さすがに学生時代、新聞社時代の若い頃はお金がなく、
徹底することはできませんでしたが、独立して多少余裕ができてからは、
食べるものにはとことんこだわっています。
なるべく農薬や化学肥料を使っていない、オーガニックの食品をとるよう心掛けています。

あと、水も大切ですね。
大学3年の時にヨーロッパに行きましたが、
当時ヨーロッパで水道水を飲む人はほとんどいませんでした。
日本でも最近はそうなっていますが、その頃はまだ誰もが普通に水道水を飲んでいました。
ヨーロッパの水道水は硬水のため、長い間飲み続けると水に含まれる成分が骨に溜まり、
膝などが固くなってしまって年を取ってから膝が動かなくなってしまうのです。
それもあり、当時から多くの人がガラス瓶(今はペットボトルですが)に入った
ミネラルウォーターを飲んでいました。

もちろん、現在は私もミネラルウォーターです。
私の場合は特にこだわりがあり、「若天」という会社がニュージーランドから輸入している
「キウィ・ピュア」という水しか飲まないようにしています。
天然ケイ素が入っていて、身体と骨に非常に良い水です。
環境汚染の少ないニュージーランドの水ですから、安全性も極めて高いと思います。

食べ物に関しては、実は注意すべき人工的な要素が多々あるのです。
農薬、除草剤、化学肥料、食品添加物などですが、
私が特に懸念している食品は「練り物」です。
かまぼこやおでんの具材などに入っている練り物には、
実は魚以外にも保存料などさまざまなものが入っています。
ですから、私はスーパーにはめったには行きませんが、
行く場合は必ず商品の裏の成分表を見て、どんな食品添加物が入っているかを確認して買います。

以前、何かの本で読みましたが、養殖のハマチも体に非常に悪いものです。
あるハマチを売る業者自身が、「こんなもん、食いもんじゃない」と言っているそうなのです。
ハマチは、狭いいけすに網を張り養殖されます。
放っておくと、その網にエサのカスやハマチの汚物などがくっついてしまいます。
それが腐って水が汚れると魚が死んでしまうので、それを防ぐための化学物質を網に塗るのです。
それが水に溶けて、ハマチの体内に入ってしまいます。
もちろん、全てではありませんが、このような養殖魚は“化学物質の塊”と言えます。

また、特に果物を作っている農家の中には、
自分たちが作った“商品”は決して口にしない人たちもいます。
商品として出荷する果物には、農薬を大量に使っているためです。
自分たちが食べる分は、農薬をかけずに別に作るのだそうです。

農薬は、本当に危険です。
最近はあまりないと思いますが、昔の農家では資金繰りなどで悩み、
自殺する人が珍しくありませんでした。
その時に使うのが、農薬です。猛毒ですから、飲めばすぐに死んでしまいます。

もう亡くなってしまいましたが、私の叔父が新白河に住んでいました。
家の前には広い田んぼがあり、ある時その田んぼにヘリコプターで農薬をまいていました。
たまたま叔父はそれを見ていて、うっかり頭から農薬を浴びてしまったそうなのですが、
しばらくすると髪の毛が全部抜けてしまったそうなのです。
農薬というのは、本当に怖いですね。

さらにひどいのが除草剤です。
ベトナム戦争の時に使われた枯葉剤の影響で、ベトナムでは奇形の子供が多く生まれました。
ベトちゃん、ドクちゃんもそうですね。
最近こそ厳しくなりましたが、以前は街路樹にバンバンまいていたものです。
その点では、街路樹の前の家は最悪です。
田舎だから大丈夫と思われるかもしれませんが、大間違いです。
たとえば、農場の目の前、それがましてや果樹園の前だったら最悪です。
化学兵器を目の前で撒かれるようなものです。

食べ物に含まれる添加物や保存料、または栽培時に使われる農薬や化学肥料、
遺伝子組み換えなどは人体にとって「百害あって一利なし」だ。
私の何よりのごちそうは、無農薬で作った枝豆である!
      (2021年8月 小淵沢にて)