今回はボランティアの話をしましょう。
以前、「CheFuKo(チェフコ)」の紹介をしたと思いますが(第22回コラム参照)、
CheFuKoは一般社団法人のボランティア団体です。
営利団体とは違って、正式名は「一般社団法人 世界の子供たちのために」と言います。
通称「CheFuKo」。
これは、海外に行った時にわかりやすいようにと名付けました。
チェルノブイリの「Che」、福島の「Fu」、そして子供たちの「Ko」と
3つの頭文字から取っています。
つまり、放射能汚染で酷い目に遭った世界の子供たちのために
何かできないかと考え、立ち上げた団体です。
具体的な活動としては、福島へ毎月1回訪問して温熱施術をしたり、
保育園や幼稚園の支援をしています。
福島市の郊外に「花見山」という美しい花々で有名な場所がありますが、
そこに避難してきた人々が今でもたくさんいますので、
その方々の支援もしています。
そして、福島に関する研究なども行なっています。
それ以外の活動として、年1回チェルノブイリの近くのウクライナを訪れています。
ウクライナの首都はキエフですが、
そこから約100km離れた「ジトーミル」という街に放射能汚染を受けた人々が住んでいて、
その街を訪問しています。
驚くべきことに、私たちが支援している小学校では、
通学している子供の中で完全に健康な子は全体の2割もいません。
8割以上の子供が、何かしらの異常を身体に感じています。
チェルノブイリの場合はかなりの量の放射能が放出されてしまったために、
そういう状態に至っていると考えられます。
いろいろな障害を持っていて健康状態が悪いのに、
私が訪れた学校の子供たちの表情は素晴らしい笑顔でした。
そして「今、福島は大丈夫なのか?」「日本のために支援したい」などと
小学生・中学生の子供が言ってくれるのです。
びっくりしました。
果たして日本の子供たちの中にそういうことを言える子供たちがいるのだろうか……と思いました。
しかもウクライナは今、ロシアによって酷い目に遭っており、
領土の一部も奪われてしまって経済的にも大変なのです。
それなのに、他者をいたわる言葉で気持ちを伝えてくれるのです。
その姿に私たちも大いに感激して、交流を深めることができました。
今回、初めてウクライナの子供を3人、福島に呼びました。
そしてホームステイをさせたり、小学校を訪れて給食を一緒に食べたり、
いろいろな場所を見て回ったりしました。
ウクライナは貧しい国ですから、日本を訪れるということは1つの夢なのですね。
子供たち3人に大人の付添い女性2名、計5名を招待して、
日本の子供たちと交流する場を作りました。
その写真を載せておきますので、ご覧になって下さい。 |