前号でお伝えした「800年周期説」というものを使って、
激動の歴史を振り返って行きたいと思います。
私の本の読者の方はご存じかもしれませんが、
初めて聞くという方もいらっしゃると思いますので、
詳しく説明したいと思います。
というのも、これを理解するかどうかが
あなたの今後の人生・運命を決めると言っても過言ではないからです。
私たちは、“予測のツール(道具)”というものをほとんど持っていません。
明日、何が起きるのか、明日、自分が生きているかどうかもわからない。
将来は真っ暗闇で誰にも予測することはできません。
そんな中で、この「800年周期」を使うことによって、
超長期の人類の文明のトレンドが説明でき、近い将来の大まかな予測もできるのです。
ですから、このコラムを読んでいる方全員にこの「800年周期説」を理解して頂き、
皆さんの人生のあらゆる場面で活用していただきたいと思っています。
まず最初に、「なぜ村山節という人がそのようなものを発見できたのか」
ということを説明したいと思います。
村山節先生は、日本ではほとんど知られていませんが、
世界的には認められた方でした。
イギリスの辞典『Who’s who』という世界の著名人を載せた分厚い人名辞典がありますが、
その中に彼の名が「Misao Murayama」と載っていた程でした
(現在の版に載っているかどうかはわかりません)。
そこには何と書いてあるかというと、
「統計学者」「歴史を統計的に研究した人」というような書き方をしていました。
「歴史」というものをどういう風に見るか、ということなのですが、
たとえば司馬遼太郎などは坂本龍馬や西郷隆盛など、
人物に焦点を当てて歴史を描いています。
村山節先生は「巨大な文明のトレンド」を統計的に研究し、それを細かく図に記しました。
そういう歴史の研究の仕方をしたのは、世界でもおそらく初めての人なのではないかと思います。
あまりにも壮大な学説なのですが、大学にも属さずに研究されていたので、
日本ではなかなか認められていないのです。
そこで、まず下の図を見て頂きたいのですが、
文明というのは「西洋」と「東洋」に分かれます。
「西の文明」と「東の文明」が交互に、
つまり一方が盛んな時には一方が没落するというサイクルを、
800年ごとに交互に繰り返していると800年周期説では説明しています。
そして二つの文明がぶつかる交差点においては、とんでもないことが起きるのです。
つまり文明の交代期には、「戦争」「動乱」「天変地異」「文明の消失」というものが
起きると村山先生は言っています。
そこで、実際にそうなっているのかを見て行きたいと思います。 |