天国と地獄
 

2020年5月13日更新

第129回 嵐の前の静けさ

 

皆さんこんにちは。浅井隆です。
前々回のコラムの写真で、ニュージーランドからハワイ経由で帰国したことを少し述べました。
今回はハワイの様子を少し書いておこうと思います。
ハワイの情勢を視察するため、ニュージーランドからハワイ経由で帰ることは
早くから決めていたのですが、新型コロナウイルスの影響でアメリカが日本人の受け入れを
拒否するのではないかという情報が流れていましたので最後まで不安でした。
ギリギリなんとか滑りこんで、ハワイに入国できました。

皆さんご存知の通り、3月上旬は世界の株価をはじめ、
いろいろなことが大変な状況になってしまいました。
「コロナショック」を契機として、大変動が始まったのです。
「リーマン・ショック」とかなり似た状況になってきた、
いやそれを超える事態になるのではないか、そう思ったことを覚えています。

私は、昨年から『株大暴落、恐慌目前!』(第二海援隊刊)という本を出版し、
またその後には『2020年の衝撃』(同上)という本を出版し、
その中であらゆる警告を述べて来ました。
そのひとつに「新しい元号に変わると、その翌年には必ず恐慌が来るというジンクスがある」
という警告がありますが、残念ながら本当にその通りになってしまいそうです。

たとえば、大正天皇が亡くなって昭和天皇に代わり元号が昭和になった翌年の
昭和2年には、「昭和恐慌」が起きました。
昭和天皇が亡くなって翌年の平成2年には、「バブルが崩壊」しました。
そして今年、令和2年ですがこのように「コロナショック」と呼ばれる状態が
起こってしまったわけです。
ただ、気を付けなければいけないのは、今回は人類史上最大の借金があるということです。
皆さんは甘く見ているかもしれませんが、私は2京7000兆円という
世界の借金の合計金額はとんでもない額で、
これが逆回転したらそれこそとんでもないことになる、と考えています。

改元と恐慌のスタート時期をまとめてみると、
恐ろしいことが見えてくる。

今回は、株だけではなく債券バブルもあります。
特に要注意は社債で、もうすでに潰れているようなゾンビのような会社が
たくさん社債を発行しています。そういう会社の社債は金利が高いわけですが、
それに目が眩んで、いろいろな日本の銀行や企業がその社債を買っているのです。
それが今後、吹き飛ぶ可能性が出て来ました。
リーマン・ショックの時は「CDO」と呼ばれる個人向けの主に住宅ローンの債券のミックスでしたが、
今回は「CLO」と呼ばれる企業向けのローンの債券のミックスです。
ごちゃ混ぜになっていて、どこにリスクがあるかもわからない金融商品という点ではまったく同じです。
これが、大逆回転をはじめそうなのです。

いずれにしてもこの状態が長引けば、結局最後は政府が全部肩代わりするのですから、
世界中の至るところで政府が破綻するような事態が生じるということです。
おカネは、どんどん発行されるでしょう。
ですから、すぐにではないにしてもドルも含めて全世界の通貨が紙キレになる時代が
そのうちやって来そうです。国の財政状況などのリスクレベルにより、状況がわかれますが、
日本はかなりひどい状態まで陥ることでしょう。

ハワイの穏やかな海を見ると、さながら嵐の前の静けさのように映ります。
これから全世界がパニックの状態になり、
いよいよ本気で財産を守らなければならない時代がまさに迫っているのです。
その際、現物資産は非常に重要です。
不動産は文字通り流動性に難がありダメかもしれませんが、金(ゴールド)とダイヤ、
これは資産防衛の必須アイテムです。それに加えて分散です。
海外ファンド、海外口座、金(ゴールド)、ダイヤ、現金その他に分散することが重要です。
具体的な対策の相談には、ぜひ私の主催する「ロイヤル資産クラブ」や「自分年金クラブ」に
ご入会していただき(最低でも「経済トレンドレポート」をしっかりお読みいただき)ながら、
情報収集に努めてください。
このホームページにも「経済トレンドレポート」のご案内をいくつか載せておきますので、
そちらをご覧ください(http://www.dainikaientai.co.jp/report_address.html)。
ぜひ、皆さんと一緒に生き残りを図っていきたいと思います。

3月のハワイはまだ観光客であふれていた。
この1ヵ月後には前代未聞の状態に追い込まれるなど、
誰も思っていなかったのだ。
            (2020年3月 ハワイにて)