天国と地獄
 

2018年1月25日更新

第46回 大物政治家も認める日本の危機

前回のコラムで、次回お話すると言った話ですが、
私がお会いしたその方はオフレコに近い情報も
かなりたくさん話して下さいました。
ですから、実名は明かしません。
インターネットで検索すれば、
すぐに情報が出てきますからね。
ただ、名前を聞けば誰もがわかる
大物政治家です。

12月の寒い日、議員会館を訪れた
(東京・永田町)

私は12月の中旬に永田町でその方にお会いして、
直接お話を聞いてびっくりしました。
なぜかと言うと、“本音”で話をしてくれたからです。
政治家というのはなかなか本音で話をしてくれないものです。
その人は、もうそれなりの役職を経験されているので、
たとえばですが日本の防衛に関する機密事項なども知っているわけです。
ですから、そういう内容についてはもちろん話してくれませんでしたが、
それ以外のことについては本当に何でも話してくれました。
私も新聞社でカメラマンとして勤務していた経験があるので、
これまでいろいろな政治家に会いましたが、
その中でも彼は本当に博識で、「久しぶりにちゃんとした人物を見たな」と感じました。

彼は、私にはっきりこう言いました。
「日本の財政は必ず破綻する」と。
「2025年頃でしょうか?」と私が尋ねると
「いや、もっと早いかもしれない。それまでには必ずとんでもないことが起きる」と答えました。
「現在のこの財政状況では、もう打つ手がない。
日銀は異次元緩和を行なっているけれども、日銀自体が出口戦略を持っていない。
解決策がないので金利が上がったらおしまいだね」と、
私と同じような考えを述べていました。
そしてこう付け加えました。
「危機的状況がやって来るのだけれど、
その時に誰が首相になっていても暗殺覚悟でやらなければならない」と。

つまり、わかりやすく解説するとこうなります。
私たちが現在からは想像もできないようなとんでもないことが起こるし、
政府側としても“徳政令”のような手段を取らざるを得ないという意味です。
また彼は、「今の安倍政権はあり得ないことをやっている」とはっきり言っておられました。
私は彼のことを「すごいな」と感じたのですが、
それはこうおっしゃったからです。
「私も長い間政治家をやってきたけれども、
財政上も防衛上もこんな国になってしまって申し訳ない。
私の責任だ。
この2つの問題が今、危機的状況で進行している。
何とかしたいけれども、多くの政治家も国民も聞く耳を持たない」と。

彼と話をして、私も大変ショックを受けましたが、
やはり日本の財政が破綻するのはほぼ間違いないと確信しました。
ですから、皆さんも一刻も早く国家破産に向けて資産保全の準備をしていただきたいと思います。

大物政治家の取材に出掛ける浅井隆

(東京・御茶ノ水 2017年12月)