アイスランドをヘリコプターで取材して回ったのですが、
本当に何もない国で、ホテルでも驚くべき出来事がありました。
最後に宿泊したホテルは、レイキャビクの中でも一番高級なホテルで、
最上階の8部屋だけがスイートルームになっている造りでした。
プライバシーが守られているのか、入り口には看板もありません。
ホテルだという案内も書かれていないし、受付けもなく、
係りの人もいないのです。
仕方なく外から携帯電話で連絡をしたところ、
建物の中から人が迎えに来てくれて、やっとキーをもらえました。
それから部屋に向かうエレベーターに乗ったのですが、
エレベーターの中も何も書かれていないのです。
20階建てのホテルなのに、階数の案内表示もないのです。
都心にあるホテルですが、土日だったせいなのか、
周りには人が誰もいませんでした。
観光地なので街の中心部に行けば人はたくさんいますが、
少し離れた場所にはほとんどいないのです。
しかも、私の部屋から見えた景色というのは、
道路を挟んですぐそこに広大な海があって、
その先の対岸には左側にレイキャビク中心部に建つビルが見えました。
ビルと言っても高いビルではありません。
そして右側の奥には壮大な崖の山々が見えて、
それは距離感が掴めないほど広大で、
普通の都会のニューヨーク・ロンドン・東京とはまったく違う雰囲気でした。
真下には、1986年にレーガン大統領とゴルバチョフ書記長が
米ソ首脳会談を行なった「ホフディ・ハウス」がありました。
朝、ウォーキングをしていても、真夏なのに気温が8℃位しかなくて、
風が吹くと寒さで耐えられないほどでした。
冬用の一番厚いウォーキングウェアを着て、
その上に分厚いジャケットをはおり、
マフラーを2枚重ねにしてホカロンを5個持って、
やっと生きていられると思うほど寒かったのです。 |