今回、移動にはJALの飛行機を利用しました。
その機内で私の横の席には北海道出身の男性が座ったのですが、とても人柄の良い方でした。
私は少し右手を痛めていたのですが、その男性は私のカバンを頭上の物入れから降ろしてくれたり、
寒がりな私が客室乗務員を呼んで毛布をもう一枚もらおうとしたら、
「私は暑がりなので」と言ってご自身の毛布を譲ってくれたりしました。
国内線の飛行機はこれまでもたくさん利用していますが、こんなことは初めてでした。
おじさん同士が隣に座ると、ブスッとして声も掛けない事が多いのですが、
その方は非常に人間性が良い方だと感じました。
不思議なのですが、北海道の人は気が強いというか、気が荒いというか、
他県より威勢のいい方が多いと感じていました。
たとえば、北海道でレンタカーを借りてメインロードを運転していると、
東京だったらこの距離では横から車が出て来ないだろうというような所から
突然車が出てきたりします。
開拓者として広大な土地を切り拓き、
厳しい気候の中で生き抜いてきた土地柄ですから、
ヒグマのような大胆さを持ち合わせた方が多いのかなと思っていました。
しかし、それは私の狭い見識であったようで、
上記のようなやさしい北海道の男性に出会って私は感動さえ覚えました。
今回、私の乗った飛行機は苫小牧の方から新千歳空港に進入していったのですが、
海を越えてすぐに見えた風景は、日本のものとは思えませんでした。
目の前に広がる森の様子は、まさにヨーロッパの風景です。
札幌市内での講演が終わると、先程述べた私の大ファンの一人が
「浅井先生が札幌に来られたら、絶対ここにお連れする!」と言って
いつも連れて行って下さる寿司屋に一緒に行きました。
この店は、私も日本一かなと感じる位のお店で、
今回も素晴らしい刺身と握りをご馳走になりました。
彼はもともと東北出身の人なのですが、
北海道に出てきて一代で富を築いた、地元では大変有名な方です。
お酒にも強いので、うちの秘書はベロベロに酔わされ、
トイレに入ったきり出てこないという事になりました。
彼は非常に人間性の良い、素晴らしい人で、
大きくて強くて暖かな、良い意味で北海道のヒグマのような方だと思います。
北海道は、ヒグマが居るから大自然が残っていて、
少し気は荒いけど人間性が非常に良い人たちが住む、
素晴らしい所だと改めて感じながら、
その夜はお寿司に舌鼓を打ち、ゆっくり休むことができました。
浅井隆 |