私は今年の12月9日をもって64歳になります。
そうなると、人生の残り時間はだいたい20年くらいではないでしょうか。
特に、元気に社会活動できる時間は、残り10年くらいかもしれません。
ここ最近、私には心情の変化がありまして、
「いつ死んでも良いな」と思うようになったのです。
これは、自暴自棄になって人生に対して投げやりになっているわけでは決してありません。
残りそう長くない人生、正義のために尽くし、いつ死んでも良いという心境に達したのです。
老境に達した、と言うほうがわかりやすいかもしれません。
言わば、最後の仕事に取り掛かる境地に達したのです。
正直なところ、今はまだ言いたくないのですが、
真似する人もいないでしょうから言いますと、
日本ではめずらしいクオリティ・ペーパーを刊行しようと思っています。
クオリティ・ペーパーとは、大衆紙の対極をなすエリート向けの新聞です。
たとえば、米国ではワシントン・ポストやウォールストリート・ジャーナル、
ニューヨーク・タイムズなどが該当します。
英国では、エコノミスト誌などが該当すると言ってよいでしょう。
日本の大手新聞ほど部数はありませんが、
質の高い論説で国家の戦略にも大きな影響を及ぼす新聞です。
まだ構想の段階ですが、そうした新聞の刊行が可能かどうか、
現在、私のコネクションをフルに活用して準備に取り掛かっています。
当然、この構想はこれから出会うであろう編集局長次第であります。
相当優秀な人材を見つけるために、奔走するしかありません。
ちなみに紙の新聞ではなく、電子版を予定しています。
ご存知のように、日本の大手新聞に代表される紙媒体は窮地にあります。
日経のように、電子版でそれなりの成功を収めているものもありますが、
それでも厳しい状況なのは間違いないでしょう。
先日、新聞業界の方に話を伺ったところ、
現在は1年で(業界全体で)40万部も発行が減少しているようです。
すなわち、小さな新聞社が1つ消滅していることとなります。
実感としても、この数十年で新聞の読者は大幅に減りました。
出版不況に終息の兆しは一向に見えませんが、
世界を見渡すと好調な経済誌もあります。
先ほど名前を出した、英国のエコノミスト誌です。
同誌の創刊は1843年と古く、正真正銘の老舗経済誌と言えるでしょう。
同誌の発行部数は、2000年の75万部からリーマン・ショックを経て、
2015年には155万部にまで増やしました。
出版関係者の間では、創刊以来「世界で唯一成長し続けている経済誌」と囁かれているほどです。
エコノミスト誌のすごさは販売部数だけではありません。
国内外のエリート層から絶大な支持を得ているのです。
ちなみに、エコノミスト誌の全発行部数の半分以上が米国で消費されています。
元マイクロソフト日本法人社長の成毛眞氏は過去、
自身の著作においてエコノミスト誌を経済誌の世界最高峰と絶賛し、
「ビジネスマンは、絶対に読まなければいけない」と断じました。
そして、エコノミスト誌が最も売れない国が日本だと指摘したうえで、
日本のエリートは意識が低すぎると言い切っています。
私も、エコノミスト誌に負けないクオリティ・ペーパーを作るよう、意気込んでいます。
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名古屋講演会で名古屋を訪れた際、
熱田神宮へクオリティ・ペーパーを刊行する
夢が実現するようにと、お参りに行きました。
(名古屋市にて 2018年10月) |
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