天国と地獄
 

2018年5月15日更新

第57回 トレンドの転換期に起こること

 

皆さんもご存じのように、1990年にバブルが崩壊しました。
以来、28年を経て世の中は大きく変化し、
アベノミクスによって少し景気が良くなってきていた中で、
今回、2月と3月に世界的な株の大暴落に見舞われました。
日本株も順調に2万4,000円まで上がっていましたが、
一気に2万1,000円まで下がりました。
この先どうなるのか、という不安が高まっている中で、
皆さんに申し上げたいことがあります。

私は以前、毎日新聞社でカメラマンとして働いていました。
その当時、資産などほとんどなく、食べていくのがやっとの生活でした。
しかし、私はあのバブル崩壊を逆手に取って、そこから資産を殖やしてきたのです。
バブルの時に不動産をたくさん買ったり、借金までして株を買ったり、
その他いろいろなことに手を出していた人は、大変な目に遭いました。
自己破産をしたり、行方不明になったり、自殺に追い込まれたり……
そういう人を私はたくさん知っています。
新聞などのメディアでは報道されていませんが、
そのような経験をした人の数は、私たちが想像している以上に多かったのです。
私はあのトレンド、つまり株も不動産も暴落して金融機関の機能もおかしくなった
というトレンドを逆手に取り、株のオプションや先物、海外ファンドを使って
資産を殖やして来ました。

そして、いよいよ次の大きなトレンド、
それも90年のバブル崩壊時に匹敵するようなトレンドがやって来ると私は見ています。
大変なことが起こるのですが、逆に言えば「ピンチはチャンス」だと私は思っています。
ですから、この機会に私はもう一度、資産を殖やそうと考えています。

そこで、“本当にお金を殖やすにはどうしたら良いのか?”
という話をして行きたいと思います。
今回、そのために特別な会員制のクラブも作りました。
私がこれまで、15年~20年の年月をかけて構想を温めてきたクラブです。
その話は次回、詳しくお話しして行きたいと思います。

 
浅井隆講演中

トレンドの転換期の対処を誤ると、
思いがけない災難に遭う。
株や不動産をやらない人も、
無知でいては危険だ。
しかし、「ピンチはチャンス!」でもある。

 

(第二海援隊セミナーにて 
東京・御茶ノ水 2018年4月)
 

その前にまず、これから何が起こるか? という話ですが、
これについては今まで世界中で大きなトレンドを当ててきたカイル・バス、
ジム・ロジャース、ジョージ・ソロス、マーク・ファーバーなどが皆、
口を揃えて同じことを言っています。
「数年以内に(おそらく3、4年以内に)リーマン・ショックを超えるような、
下手をすると人類史上最悪の恐慌がやってくる」と。
私も同じ考えです。

さらに、私の予想はそれだけではありません。
その5年後くらいに、今度は“日本政府が破産する”と見ています。
これは、私たち日本人にとってたまったものではありません。
「恐慌経由国家破産」という、世にも恐ろしい時代がやって来るのです。
「超デフレ経由超ハイパーインフレ」というのは、
実はヒトラーが出てくる前のドイツ、
つまり第一次世界大戦と第二次世界大戦の間のドイツでも起きています。

あの時、1923年にドイツが破産してハイパーインフレになり、
1929年にアメリカで恐慌が起き、1930年にドイツもその影響を受けてデフレになったのです。
そして、その7年後には超デフレ状態に陥りました。
この二度の正反対の経済現象によって、ドイツ人は皆、頭がおかしくなったと言われています。
全財産を失い、何をしたら良いのかの判断がつかなくなり、
国家も通貨も信用できないという状況であったからこそ、「ヒトラー」が世に出て来たのです。

ヒトラーが出てきた背景には、尋常でない経済の状況があったのです。
ヒトラーは“強いドイツ”を掲げ、経済的手腕もあったので
「フォルクスワーゲン」や「高速道路(アウトバーン)」を造って雇用を生み出し、
経済を再生しました。彼は非常に頭が良く、一時的とはいえ経済を再生したのです。
しかし、その後に彼が行なったことはご存じの通りです。
人類史上、最悪のことをしたわけです。

習近平、金正恩、プーチン、そしてトランプもある意味そうかもしれませんが、
世界中が独裁者だらけになってきていて、
日本にも「恐慌経由国家破産」によって
2030年から2035年あたりに独裁的な人物が出て来るかもしれません。
そのことを私は危惧しています。